『仏教が好き!』河合隼雄・中沢新一 朝日文庫

user-pic
0
ユング心理学の第一人者で、臨床心理学者の河合隼雄と、宗教学者中沢新一による仏教に関する対談集。「はじめに」で河合隼雄本人が言っているように、「教師」中沢新一の授業を受けている「生徒」河合隼雄の授業の記録といった内容です。
古本屋で手に取ってパラパラ立ち読みしたのですが、もちろん仏教に興味はありますが、購読の決め手は「律蔵」の話でした。
この本によると、律蔵というのは戒律を集めたものなのですが、そのなかに性に関する戒律があります。性に関する戒律はどんな宗教にもあるという印象がありますが、いやぁ仏教の戒律がこんなに面白いものだったとは。
その内容をあけすけに言ってしますと、「こんなセックスをしてはいけない」「こんなオナニーをしてはいけない」
仏教の戒律というものは、例えばキリスト教のそれとはだいぶ性格が違うとのことなのです。イメージで言えば、キリスト教の戒律は「憲法」で、仏教の戒律は「校則」となるでしょうか。憲法の規定が抽象的で、しばしば「解釈」を必要とするのとは対照的に、校則の場合はかなり具体的です。スカートの丈うんぬんとか。
その調子で、性に関するさまざまな「これはダメ」「これはギリギリ...オッケーか?」の具体例が挙げられているのです。弟子の具体的な行動に対し、釈尊が判断を下すという「判例集」なのです。
中沢新一は山上たけひこの『喜劇新思想体系』を連想したと言っていますが、いや正に。健全な男性諸氏の「工夫」の涙ぐましいこと。
それはともかく、非常に読みやすい本です。学術的な正確さを求めていける本ではないと思いますが、仏教の手触りを感じることができると思います。
Bukyougasuki.jpg

このブログ記事について

このページは、New部長が2009年4月20日 22:08に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「春本番ですねー」です。

次のブログ記事は「音楽YOMOYAMA」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。